第3話：たった1週間で新しい彼女ができたカレ。
前回の続きです。
＞＞第2話：「もっと他の子とも遊びたい・・・」そんな理由で振られてしまった。
カレに別れを切り出されて、メールも電話も無視されている状態なのに何故だかまだ別れた実感がなく「またカレと一緒に楽しく過ごせる日が来る」と思っていた。
でも、それも1週間も経つと嫌でも別れを実感することになった。
別れた次の日からも大学で私とカレは顔を合わせなければいけなかった訳だけど、私の方はというととてもじゃないけれど何事もなかったかのように振る舞うことなんてできなかった。
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すれ違うときはなんだかすごく気まずくて下の方を向いてなるべく気づかない振りをしたりなるべく避けたりとわざとらしい行動をしていたけど、そんな私にカレは本当に何事もなかったかのように「おはよう」と声をかけてくる。そうしてくれるのは少し嬉しいような気もしたけれど、私はカレと同じテンションで笑顔で「おはよう」と返すことはできなかった。
作り笑顔ともなんとも言えない顔で聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で挨拶を返すのが精一杯。こんな私に比べて、「なんでカレはこんなに切り替えが早いのかな？私がいなくても全然平気そうじゃん・・・。」そう思うとなんだかとても泣けて来た。
「あんなに一緒にいたのはなんだったのか、好きって言ってくれたのはうそだったのか？」いろんなことが頭をよぎってもうぐちゃぐちゃだった。そんな最悪な精神状態の私に追い打ちをかける様な出来事が起こった。
まだ別れて1週間足らずなのにカレに新しい彼女が出来たのだ。
それを友達伝いで聞いた私は本当に信じられなくてショック泣いてしまった。しかも最悪なのが、その新しい彼女というのが私たちと学部は違うけれど同じ大学だということ。カレの新しい彼女がどんな人なのかなんて全く知りたくないし、そんな2人が楽しそうなところなんて見ていられない精神状態なのに、「よりによって同じ大学内で彼女を作らなくてもいいじゃないか・・・。」
そんな風におもったけれど自分ではどうする事も出来ないしもうすべてを受け入れるしかない状態になってしまった。悔しいとか悲しいという気持ちよりも、そんな事を普通に出来てしまうカレにとても驚いた。「まるで私のことなんて気遣っていないんだろうな」というのがよく分かったし、それからそれをもっと分かって行く事になった。
というのも2人は付き合いたてで盛り上がっているのか一目なんか全く気にせずに学食で2人でご飯を食べていたり、学科は違うけど共通の授業でいきなり隣に座り始めたり・・・その相手の彼女はしょうがないにしても、カレは「私が見ている空間でよくもそんな事ができるものだな」と神経を疑ってしまった。
そして2人を見て「私もあんな風に見えていたんだな」と思うとなんだかすこし自分に呆れてしまう。でも、やっぱり毎日毎日そんな姿を見せつけられるのはとても辛かった。
それで私は授業を休みがちになってしまったし、大学内でもあからさまにめちゃくちゃ暗かった。カレのしている行動は信じられないし、こんなに傷つけられているのにカレの事ばっかり考えて落ち込んでの繰り返し。自分でも本当にバカだなと思ったけど、まだカレの事が好きみたいだった。
だけど、こんなに目の前で幸せを見せつけられてはカレに連絡を取るのも惨めだし、まだ好きだという気持ちを伝えたところでまるで意味がないというのが嫌でも分かっていたから復縁しようという気持ちにはなかなかなれなかった。頑張ったところで今のタイミングでは絶対に無理っていうのがあまりにも明らかだったからだ。そんな状況だったので、なすすべもなくだらだらと落ち込む日々が1ヶ月ほど続いた。
その間カレからの連絡は一切なし。そんなに期待していたわけではなかったけど「メールの1通くらい返してくれたっていいじゃないか」とは思った。
でも、きっと「今は新しいこに夢中で私の事なんで思い出す暇すらないんだろうな・・・。」こんな風にして私はどんどん自信を失って自己評価もどんどん低くなって来た。
そんなとき、あるものを見つけた。それが復縁の無料相談サービスだ。「どうせ大したことはないんだろうな」と思いつつ、どうせ無料だし試しにやってみた。
相談の返信をもらってみると想像以上にためになることが書いてあり、「とりあえずこのままじゃだめ」だと思ったので、辛いときは大学を休む彼らを目撃してしまいそうな場所には出向かないなど、少しずつ距離をとって自分の気持ちを落ち着けることから始めてみた。
「失恋くらいで大学も休んで家にこもって何をする訳でもなく過ごしている私はとても弱くて情けないな」と思ったけれど、まあ本当に弱かったし、今まで大きな失恋もなかったためピュアな心にグサッと突き刺さった。
まずはその傷を少しずつ癒す為に時間と距離が必要だった。
でもそうやって少し休んでいると、少しずつ落ち着いて来てカレが別れを選択した理由について冷静に考えられるようになってきた。
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